【新刊】アダム・スミスの夕食を作ったのは誰か? これからの経済と女性の話

【新刊】アダム・スミスの夕食を作ったのは誰か? これからの経済と女性の話

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■枯淡苑のコメント
「誰のおかげで飯が食えてると思ってるんだ?」
これは、家庭や生活、そして経済を回していく意味が、限定的に囚われていることを象徴する言葉かもしれない。

本書では、男性中心の価値観によって培われてきた経済学が、(経済合理性を常に是とする思想教育と共に)ケア労働を長らく見落としてきた事実を厳しく批判する。

本文冒頭の常套句がタイトルの問題提起にもつながっており、また、経済学の父アダム・スミスの私生活が本来の経済活動における表裏一体の関係性を綺麗に表している。

専門性を極力削ぎ落としながら、スウェーデン出身ジャーナリストによるこれからの経済と女性について考察し、誰でも身近なものとして捉え直すことを試みる一冊。

 

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■紹介(出版社サイトより
アダム・スミスが研究に勤しむ間、身の周りの世話をしたのは誰!? 女性不在で欠陥だらけの経済神話を終わらせ、新たな社会を志向する21世紀の経済本。20カ国で翻訳、アトウッド絶賛。

アダム・スミスが研究に勤しむ間、身の周りの世話をしたのは誰!? 女性不在で欠陥だらけの経済神話を終わらせ、新たな社会を志向する、スウェーデン発、21世紀の経済本。
格差、環境問題、少子化―現代社会の諸問題を解決する糸口は、経済学そのものを問い直すことにあった。20カ国語で翻訳、アトウッド、クリアド=ペレス称賛。ガーディアン、ニューヨーク・タイムズ等各紙誌絶賛。


■目次
プロローグ 経済と女性の話をしよう 
第1章  アダム・スミスの食事を作ったのは誰か 
第2章  ロビンソン・クルーソーはなぜ経済学のヒーローなのか 
第3章  女性はどうして男性より収入が低いのか 
第4章  経済成長の果実はどこに消えたのか 
第5章  私たちは競争する自由が欲しかったのか 
第6章  ウォール街はいつからカジノになったのか 
第7章  金融市場は何を悪魔に差しだしたのか 
第8章  経済人とはいったい誰だったのか 
第9章  金の卵を産むガチョウを殺すのは誰か 
第10章  ナイチンゲールはなぜお金の問題を語ったか 
第11章  格差社会はどのように仕組まれてきたか 
第12章  「自分への投資」は人間を何に変えるのか 
第13章  個人主義は何を私たちの体から奪ったか 
第14章  経済人はなぜ「女らしさ」に依存するのか 
第15章  経済の神話にどうして女性が出てこないのか 
第16章  私たちはどうすれば苦しみから解放されるのか 
エピローグ 経済人にさよならを言おう 


■著者プロフィール
カトリーン・マルサル (マルサル,カトリーン)
スウェーデンのジャーナリスト。政治、経済、フェミニズムなどの記事を寄稿。2015年、BBCの選ぶ「今年の女性100人」に選出。経済と女性、イノベーションについてTEDxなどで講演もおこなっている。

高橋 璃子 (タカハシ リコ)
翻訳家。京都大学卒業。ラインワール応用科学大学修士課程修了(MSc)。訳書に『エッセンシャル思考』『スタンフォード大学で一番人気の経済学入門』『GDP 〈小さくて大きな数字〉の歴史』などがある。


■その他商品情報
著:カトリーン・マルサル
訳:高橋 璃子
出版:河出書房新社
判型・頁数:四六判、288ページ
発売日:2021年11月17日