※本書は古本となります。
■枯淡苑のコメント
「文化における「かたち」に関する学際的、広域的、創造的対話」を図るために発足された「形の文化会」による冊子。
第6号にあたる本書の特集は『花と華』として、110ページほどの花にまつわるかたちの講演・論文・エッセイのほか、多方面にわたるかたちをめぐる論考を多数収録。執筆者は計42名にものぼります。
染め織や家紋、図譜に芸能など、文化的な視点(「万葉集」における人気植物ランキングが一際目をひきました)はもちろんのこと、植物の根の電場(電界)計測や昆虫の花粉媒介といった自然科学による深い植物考は気迫を感じます。
余談ですが、枯淡苑の「枯淡」という言葉は能で言う「幽玄の美」とも近い関係性があり、能と花の考察を含む『芸能における花の役割』や『思想──世阿弥の花智と初心』では、世阿弥・観阿弥の審美学の再訪問として特に楽しませていただきました。
2023.8.22
■目次
講演
講演[1]染織における植物模様 長崎 巌
◎染織に表れる意匠化された植物模様と、エキゾチックな渡来文化の受容の仕方に見る日本人の感性。
講演[2]世界の花文化における万葉集の特質 湯浅浩史
◎『万葉集』には、古代人の花に対する感覚の高さや鋭さが表現されている。世界にも類のない「花を愛でる心」を読む。
講演[3]江戸の変化アサガオ──園芸美の追求 米田芳秋
◎江戸庶民の間で大ブームとなった日本独特の変化アサガオ。その園芸美への関心を、美麗な図譜とともに文化史的側面からさぐる。
講演[4]花と昆虫 湯本貴和
◎植物の面白さはその複雑な多様性にある。形態から見えてくる植物の驚異的な戦略とは?
feature articles 花と華
日本の紋様にみる花の造形 三井秀樹
韓国の花紋の造形的考察──パルメット形式を中心に 金 孝卿
芸能における花の役割 渡辺知也
花 夏原晃子
球面上の花 小川多恵子+小川 泰
for-u-m 形の文化をめぐるエッセイと論文
なる・うむ・つくる宇宙 荒川 紘
東洋からの衝撃6──日本の伝統芸術と建築対近代デザイン運動 ロバート・マンリー
造形ノート──「造形譜」への私的アプローチ 石垣 健
絵本に描かれたグレート・マザー 中川素子
星型多角形の文化と受容──聖と呪の象徴図形 再論 金子 務
軍艦“艦橋”の研究 辻元佳史
エミリ・ディキンスンとジョセフ・コーネルをめぐる七つの断片 小川正浩
生きている根、揺らぐ電場 岩淵 輝
哲学的思考の図的表現──三浦梅園の図を中心に 出原立子
形で見る世界の都市パターン 藤田志具麻
モンドリアンの作品にみるフラクタル幾何学 三井直樹
空間構成と意味──桂離宮庭園の場合 古川 博
構成主義と楽曲の形──エイトール・ヴィラ=ロボスのギター独奏曲における構成主義的性格 鈴木邦雄
知覚経験の本質──部分と全体について 福田真実
惑星が誘った形(二) 竹沢攻一
エドワード・ウィリアム・ゴドウィンのジャポニスム 門田園子
「場」のかたち──その構造と生成について 三倉克也
ピカソの折り紙を見たことがありますか? 桃谷好英
ペルセポリス残影──遺産・遺物からイメージされる古代ペルシャについての考察 吉永邦治
サンボにおける関節技の形 米田守重
知識と知恵 角田茂
万物照応の蓮華のコスモロジー 重田貴修
変わったかたちのモノロジー──中国少数民族の暮らしから あだちがびん
南京東路の光華──第一百貨商店のショーウインドー 渡辺良平
手の礼讚 桑原由里子
魂には形がある──5 マカダム幸子
形の四面体 キーワード解説
◎認識 小町谷朝生 猫と目
◎数理 宮崎興二 伏羲と女カと三+五=八
◎思想 金子 務 思想──世阿弥の花智と初心
◎表象 前田富士男 「浮遊」する建築
形のプロムナード 時事評
◎前田富士男 科学と芸術の出会い──逢坂卓郎による宇宙線のアート
◎小川泰 榎本和子展「無限のヴィジョン・8面体──A・デューラー“メレンコリアI”」
形の本棚 書評
三倉克也/宮崎興二/十川治江
information 「形の文化会」から
活動記録/役員一覧/形の文化会趣旨/『形の文化誌』について
■その他商品情報
編:形の文化会
出版:工作舎
サイズ・頁数:A5判、361ページ
発売:1999年3月25日
■状態
表紙・背:少々スレ、僅かにヤケ
小口:少々スレ
本文ページ:書き込みなし、通読・鑑賞に問題なし
■注意事項
・できる限りのクリーニング・検品はしておりますが、中古品となりますので使用感・経年劣化等がございます。
・書き込み・汚れ・傷などは見落としがある場合がございますので、完品をお求めの方はご注意ください。
・品物の色味は、お使いの電子機器や撮影状況によって異なる場合がございます。
■枯淡苑のコメント
「文化における「かたち」に関する学際的、広域的、創造的対話」を図るために発足された「形の文化会」による冊子。
第6号にあたる本書の特集は『花と華』として、110ページほどの花にまつわるかたちの講演・論文・エッセイのほか、多方面にわたるかたちをめぐる論考を多数収録。執筆者は計42名にものぼります。
染め織や家紋、図譜に芸能など、文化的な視点(「万葉集」における人気植物ランキングが一際目をひきました)はもちろんのこと、植物の根の電場(電界)計測や昆虫の花粉媒介といった自然科学による深い植物考は気迫を感じます。
余談ですが、枯淡苑の「枯淡」という言葉は能で言う「幽玄の美」とも近い関係性があり、能と花の考察を含む『芸能における花の役割』や『思想──世阿弥の花智と初心』では、世阿弥・観阿弥の審美学の再訪問として特に楽しませていただきました。
2023.8.22
■目次
講演
講演[1]染織における植物模様 長崎 巌
◎染織に表れる意匠化された植物模様と、エキゾチックな渡来文化の受容の仕方に見る日本人の感性。
講演[2]世界の花文化における万葉集の特質 湯浅浩史
◎『万葉集』には、古代人の花に対する感覚の高さや鋭さが表現されている。世界にも類のない「花を愛でる心」を読む。
講演[3]江戸の変化アサガオ──園芸美の追求 米田芳秋
◎江戸庶民の間で大ブームとなった日本独特の変化アサガオ。その園芸美への関心を、美麗な図譜とともに文化史的側面からさぐる。
講演[4]花と昆虫 湯本貴和
◎植物の面白さはその複雑な多様性にある。形態から見えてくる植物の驚異的な戦略とは?
feature articles 花と華
日本の紋様にみる花の造形 三井秀樹
韓国の花紋の造形的考察──パルメット形式を中心に 金 孝卿
芸能における花の役割 渡辺知也
花 夏原晃子
球面上の花 小川多恵子+小川 泰
for-u-m 形の文化をめぐるエッセイと論文
なる・うむ・つくる宇宙 荒川 紘
東洋からの衝撃6──日本の伝統芸術と建築対近代デザイン運動 ロバート・マンリー
造形ノート──「造形譜」への私的アプローチ 石垣 健
絵本に描かれたグレート・マザー 中川素子
星型多角形の文化と受容──聖と呪の象徴図形 再論 金子 務
軍艦“艦橋”の研究 辻元佳史
エミリ・ディキンスンとジョセフ・コーネルをめぐる七つの断片 小川正浩
生きている根、揺らぐ電場 岩淵 輝
哲学的思考の図的表現──三浦梅園の図を中心に 出原立子
形で見る世界の都市パターン 藤田志具麻
モンドリアンの作品にみるフラクタル幾何学 三井直樹
空間構成と意味──桂離宮庭園の場合 古川 博
構成主義と楽曲の形──エイトール・ヴィラ=ロボスのギター独奏曲における構成主義的性格 鈴木邦雄
知覚経験の本質──部分と全体について 福田真実
惑星が誘った形(二) 竹沢攻一
エドワード・ウィリアム・ゴドウィンのジャポニスム 門田園子
「場」のかたち──その構造と生成について 三倉克也
ピカソの折り紙を見たことがありますか? 桃谷好英
ペルセポリス残影──遺産・遺物からイメージされる古代ペルシャについての考察 吉永邦治
サンボにおける関節技の形 米田守重
知識と知恵 角田茂
万物照応の蓮華のコスモロジー 重田貴修
変わったかたちのモノロジー──中国少数民族の暮らしから あだちがびん
南京東路の光華──第一百貨商店のショーウインドー 渡辺良平
手の礼讚 桑原由里子
魂には形がある──5 マカダム幸子
形の四面体 キーワード解説
◎認識 小町谷朝生 猫と目
◎数理 宮崎興二 伏羲と女カと三+五=八
◎思想 金子 務 思想──世阿弥の花智と初心
◎表象 前田富士男 「浮遊」する建築
形のプロムナード 時事評
◎前田富士男 科学と芸術の出会い──逢坂卓郎による宇宙線のアート
◎小川泰 榎本和子展「無限のヴィジョン・8面体──A・デューラー“メレンコリアI”」
形の本棚 書評
三倉克也/宮崎興二/十川治江
information 「形の文化会」から
活動記録/役員一覧/形の文化会趣旨/『形の文化誌』について
■その他商品情報
編:形の文化会
出版:工作舎
サイズ・頁数:A5判、361ページ
発売:1999年3月25日
■状態
表紙・背:少々スレ、僅かにヤケ
小口:少々スレ
本文ページ:書き込みなし、通読・鑑賞に問題なし
■注意事項
・できる限りのクリーニング・検品はしておりますが、中古品となりますので使用感・経年劣化等がございます。
・書き込み・汚れ・傷などは見落としがある場合がございますので、完品をお求めの方はご注意ください。
・品物の色味は、お使いの電子機器や撮影状況によって異なる場合がございます。