■枯淡苑のコメント
油彩、ドローイング、ガラス、版画など境界を超えて制作を続けた、戦後を代表する彫刻家「掛井五郎」の逸話を集めた1冊。
余談ですが、当店がある松本市から車で1時間ほどで着く美ヶ原高原美術館に、掛井氏が残した作品の一つがあります。
■紹介
静岡に生まれ、日本各地にパブリックアートをのこした彫刻家、掛井五郎。銀座の画廊主は「ピカソが嫉妬するだろう」と言い、染色家・柚木沙弥郎さんは「掛井さんはぼくの先生です」と慕います。
初期のブロンズは重厚で力動にあふれたものでしたが、それに満足することなく、フォルムは歪んだり膨らんだり縮んだりして奔放な変容をつづけました。2021年秋、91歳で他界するまで創造力はとどまるところを知らず、小淵沢の収蔵庫には彫刻、ドローイング、ガラス、版画、オブジェなど、ジャンルを超えて2万点を超える厖大な作品がのこされています。
「会っているとき、もうこんな人には会えないんだぞ、そんな胸苦しさを覚えたことがあるだろうか? いきなり現れたのが掛井五郎だった。内に火焔獣を抱えた人で、そばにいるとたえず熱気がたちこめているのを感じた。それが動きを止めたとはとうてい信じられない。すべてがかき消されないうちに、覚えていることの欠片をひろいあつめておこうと思った」(佐伯誠/文筆家)。
あまりに変貌がめまぐるしいために、これまで論じられることの少なかった彫刻家の、知られざるチャーミングな素顔、謹厳さににじむユーモア、逸話のかずかず。版画10点の挿画とともにお届けします。
■目次
移動祝祭日
なんてロマンティック
垂直人間
彫刻の小舎
夏の花
ニンゲンの面影
彫刻家のパレット
雷鳥の森のこと
帰郷
ミツバチのように
バンザイ・ヒルのこと
彼の孤独
ノアの方舟
陽気さが溢れて止まらなくなった
工作人
おいしいのか不味いのか
長い長い旅
紙の彫刻
感情教育
異星からの隕石のように
「五郎さんと出会って」掛井芙美
■著者プロフィール
佐伯 誠 (サエキ マコト)
文筆家。心がけているのは、go solo! 自分の足で歩いて、自分の目で見ること。原石を探すこと。第一発見者になること。不世出の天才、KAKEI GOROに遭遇してずっと、こんなにすごい作家がいるぞ! と叫びたかった。どうして論じられないのか、いつも不満と怒りを抱いてきたが、ようやく、KAKEI GOROの世紀が始まろうとしている。ささやかなオマージュの花束を捧げることができて、こんなにしあわせなことはない。
■その他商品情報
著:佐伯 誠
出版:リトルギフトブックス
判型・頁数:B6判、80ページ
発売日:2023年5月20日
■こちらの本もおすすめです
- 春はまた巡る デイヴィッド・ホックニー 芸術と人生とこれからを語る
- 導光 ー花は盛りにー
- 出帆
油彩、ドローイング、ガラス、版画など境界を超えて制作を続けた、戦後を代表する彫刻家「掛井五郎」の逸話を集めた1冊。
余談ですが、当店がある松本市から車で1時間ほどで着く美ヶ原高原美術館に、掛井氏が残した作品の一つがあります。
■紹介
静岡に生まれ、日本各地にパブリックアートをのこした彫刻家、掛井五郎。銀座の画廊主は「ピカソが嫉妬するだろう」と言い、染色家・柚木沙弥郎さんは「掛井さんはぼくの先生です」と慕います。
初期のブロンズは重厚で力動にあふれたものでしたが、それに満足することなく、フォルムは歪んだり膨らんだり縮んだりして奔放な変容をつづけました。2021年秋、91歳で他界するまで創造力はとどまるところを知らず、小淵沢の収蔵庫には彫刻、ドローイング、ガラス、版画、オブジェなど、ジャンルを超えて2万点を超える厖大な作品がのこされています。
「会っているとき、もうこんな人には会えないんだぞ、そんな胸苦しさを覚えたことがあるだろうか? いきなり現れたのが掛井五郎だった。内に火焔獣を抱えた人で、そばにいるとたえず熱気がたちこめているのを感じた。それが動きを止めたとはとうてい信じられない。すべてがかき消されないうちに、覚えていることの欠片をひろいあつめておこうと思った」(佐伯誠/文筆家)。
あまりに変貌がめまぐるしいために、これまで論じられることの少なかった彫刻家の、知られざるチャーミングな素顔、謹厳さににじむユーモア、逸話のかずかず。版画10点の挿画とともにお届けします。
■目次
移動祝祭日
なんてロマンティック
垂直人間
彫刻の小舎
夏の花
ニンゲンの面影
彫刻家のパレット
雷鳥の森のこと
帰郷
ミツバチのように
バンザイ・ヒルのこと
彼の孤独
ノアの方舟
陽気さが溢れて止まらなくなった
工作人
おいしいのか不味いのか
長い長い旅
紙の彫刻
感情教育
異星からの隕石のように
「五郎さんと出会って」掛井芙美
■著者プロフィール
佐伯 誠 (サエキ マコト)
文筆家。心がけているのは、go solo! 自分の足で歩いて、自分の目で見ること。原石を探すこと。第一発見者になること。不世出の天才、KAKEI GOROに遭遇してずっと、こんなにすごい作家がいるぞ! と叫びたかった。どうして論じられないのか、いつも不満と怒りを抱いてきたが、ようやく、KAKEI GOROの世紀が始まろうとしている。ささやかなオマージュの花束を捧げることができて、こんなにしあわせなことはない。
■その他商品情報
著:佐伯 誠
出版:リトルギフトブックス
判型・頁数:B6判、80ページ
発売日:2023年5月20日
■こちらの本もおすすめです
- 春はまた巡る デイヴィッド・ホックニー 芸術と人生とこれからを語る
- 導光 ー花は盛りにー
- 出帆